皆さん、こんにちは。町田市の歯医者あらい歯科クリニック玉川学園前です。入れ歯を使用している患者様の中には、「痛みが強くて食事ができない」「歯茎に当たって赤くなってしまう」といったお悩みを抱える方が少なくありません。実は、入れ歯の痛みの多くは調整によって改善できます。歯科医院での適切な調整を受けることで、快適に噛めるようになり、食事や会話のしやすさも向上します。本記事では、入れ歯の痛みを調整で改善する方法や、調整にかかる費用や通院回数の目安、さらに歯科医院での調整の流れについて詳しく解説いたします。入れ歯の痛みでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
▼入れ歯の痛みを調整で改善する方法
◎内面の調整(リライニング)
入れ歯と歯茎の間に隙間ができて痛む場合は、内面を削ったり、専用の材料で裏打ち(リライニング)したりして調整します。これにより入れ歯が歯茎にぴったりと密着し、圧力の分散が可能になります。
◎噛み合わせの調整
噛み合わせがずれていると、特定の歯や歯茎に負担が集中して痛みが生じます。歯科医師が咬合紙などを用いて噛み合わせのバランスを確認し、人工歯を削って高さを整えます。これにより左右均等に力がかかるようになります。
◎部分的な当たりの調整
入れ歯の一部分が尖っていたり、歯茎に食い込んでいたりする場合は、その部分を削って滑らかに仕上げます。特に入れ歯の縁が頬や舌に強く当たると痛みが出やすいため、形態修正による改善が効果的です。
◎新しい入れ歯の作製
長期間使用している入れ歯では、骨吸収による適合不良が進み、何度も痛みが再発する場合があります。その際には、新しい入れ歯の作製を検討することも大切です。
▼入れ歯の調整費用や通院回数の目安
◎調整費用の目安
入れ歯の調整は、多くの場合保険診療の範囲内で行えます。
部分的な削合調整:数百円程度
リライニング(裏打ち):数千円程度(保険適用可)
大規模な修理や人工歯の交換:症例によって異なる
自費診療の場合、使用する材料や技術によって費用が異なるため、事前に歯科医院で確認することをおすすめします。
◎通院回数の目安
入れ歯の調整は一度で終わらない場合が多く、複数回に分けて行うのが一般的です。
軽度の痛みや違和感:1〜2回の調整で改善することが多い
強い痛みや広範囲の不適合:3〜5回程度の通院が必要なこともある
新しい入れ歯の装着直後:1週間ごとに数回調整し、その後は1〜3か月ごとに定期チェック
このように、症状の程度や入れ歯の状態によって通院回数は変わります。
◎歯科医院での調整の流れ
問診と痛みの部位確認:どの部分に痛みがあるのか丁寧に確認します。
口腔内の診察:歯茎の状態や噛み合わせをチェックし、炎症や傷の有無を確認します。
調整作業:必要に応じて入れ歯を削合・修正・リライニングを行います。
再装着と確認:調整後に装着していただき、違和感や痛みの改善を確認します。
定期的な再チェック:数日後や数週間後に再度来院し、経過を見ながら細かく調整を重ねます。
こうした流れにより、患者様が快適に使用できる入れ歯へと近づけていきます。
▼まとめ
入れ歯の痛みは、我慢するものではなく、調整によって改善できる症状です。適合不良や噛み合わせの乱れ、入れ歯の一部が歯茎に強く当たることなどが主な原因ですが、歯科医院での適切な調整を重ねることで快適に使えるようになります。費用は保険診療の範囲内で行えることが多く、数百円〜数千円程度で済む場合が一般的です。通院回数は症状によって異なりますが、数回の調整で改善するケースがほとんどです。入れ歯の痛みでお悩みの患者様は、ぜひ歯科医院に相談し、早めに調整を受けることをおすすめします。快適に噛める入れ歯で、毎日の食事や会話を楽しみましょう。
【執筆監修】
医療法人社団プレジールあらい歯科クリニック玉川学園前
歯科医師 院長 新井容太