親知らずを抜くリスクと抜かないリスクについて|あらい歯科クリニック玉川学園前|町田市玉川学園の歯医者

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親知らずを抜くリスクと抜かないリスクについて

こんにちは。玉川学園前のあらい歯科クリニックです。
今回は、親しらずの抜歯時の痛みについて、ご説明をします。

親知らずは、成人になると口腔内に生える最後の歯であり、その位置や状態によっては、虫歯や歯周病、歯冠周囲炎などの原因になることがあります。

一方で、正常に生えて機能している場合や、将来的に利用する可能性がある場合は、抜歯せずに残しておいたほうが良いこともあります。親知らずを抜くリスクと抜かないリスクを十分に比較して、歯科医師と相談して判断することが重要です。

親知らずを抜かないリスクには、以下のようなものがあります。

  • 虫歯や歯周病のリスク: 親知らずは奥に位置し、適切なブラッシングやケアが難しいため、虫歯や歯周病になりやすくなります。これらの病気が進行すると、痛みや腫れ、感染などの問題が発生することがあります。
  • 歯冠周囲炎: 親知らずが部分的にしか生えてこないことがあり、その結果、歯と歯肉の間に食べ物が詰まりやすくなり、歯冠周囲炎が起こりやすくなります。歯冠周囲炎は、痛みや腫れ、感染を引き起こすことがあります。
  • 歯の移動や歯列不正: 親知らずが生えることで、隣接する歯に圧力がかかり、歯の移動や歯列不正を引き起こすことがあります。これにより、噛み合わせの問題や、見た目に悪影響が出ることがあります。

知らずを抜くリスクには、以下のようなものがあります。

  • 抜歯後の痛みや腫れ: 抜歯後には、痛みや腫れが発生することが一般的です。これらの症状は通常、数日から2週間程度で緩和されますが、個人差があります。
  • 出血や内出血: 抜歯後、出血が続くことがあります。また、内出血により、頬に青あざができることがありますが、通常は1~2週間で消えます。
  • 感染: 抜歯後、まれに手術部位が感染することがあります。感染が起こると、痛みや腫れ、膿の排出などの症状が現れます。
  • 感覚障害: 下顎の親知らずを抜歯する際、下歯槽神経が近くにあるため、感覚障害が生じることがあります。多くの場合、一時的な症状で徐々に改善しますが、稀に長期間続くことがあります。
  • ドライソケット: 抜歯後、血の塊(血餅)ができずに、ソケット(抜歯した穴)が露出した状態になることがあります。これをドライソケットと呼びます。ドライソケットは、痛みや感染のリスクが高く、通常の抜歯後よりも治癒が遅くなることがあります。
  • 上顎洞への影響: 上顎の親知らずを抜歯する際には、上顎洞に近い場所で手術が行われるため、まれに上顎洞への影響が生じることがあります。これにより、鼻血や上顎洞炎などの症状が現れることがあります。

親知らずを抜くかどうかを判断する際には、歯科医師と相談しながら、抜歯のリスクと抜かないリスクを十分に比較検討することが重要です。親知らずが正常に生えていて、病気のリスクが低い場合や、将来的に利用する可能性がある場合は、抜歯を避けて観察やメンテナンスを続けることが望ましいでしょう。一方で、親知らずが虫歯や歯周病の原因となっている場合や、他の歯への悪影響が懸念される場合は、抜歯を検討することが適切です。

歯科医師は、患者の口腔内の状況や健康状態、年齢、一般的な健康リスクなどを考慮して、最適な治療プランを提案します。患者自身も、歯科医師とのコミュニケーションを大切にし、自分の症状や懸念事項を適切に伝えることが大切です。また、抜歯後のケアや痛みの軽減、合併症の予防などについても、歯科医師からの指導をしっかりと守ることが重要です。

結論として、親知らずを抜くかどうかは、患者の個々の状況やリスク要因によって異なります。歯科医師との相談を通じて、抜歯のリスクと抜かないリスクを十分に比較検討し、最善の選択を行うことが大切です。親知らずの問題を早期に対処することで、口腔内の健康を維持し、長期的なトラブルを防ぐことができます。

 

【執筆監修】
医療法人社団あらい歯科クリニック
歯科医師 院長 新井容太