虫歯は気が付いた時にすぐに歯医者に行かないと、悪くなることはあっても良くなることはまずありません。
歯科検診でお馴染みの通り、虫歯は「C0~C4」までの5段階のレベルに分けられます。
虫歯治療をしなければと思っている人は、虫歯のレベルによりどの様な治療法があるのかを知っておいた方が良いでしょう。
・虫歯レベルが「C0」の場合
虫歯レベル「C0」は、虫歯ではありませんが「虫歯になりかけ」の状態です。
歯の溝の部分が黒っぽくなり初め、その他の部分が白っぽくなってくることもあります。
この段階では痛みはありませんので、歯医者でも削らずに自然治癒を推奨することが多くなります。
治療方法としては、歯の表面にフッ素を塗り、歯質を強化して再石灰化を促し、虫歯を改善するのが最善策です。
市販のフッ素配合の歯磨き粉を使用する人もいますが、歯医者で治療に使用するフッ素は、市販のものよりも濃度が濃く効果が高くなります。
・虫歯レベルが「C1」の場合
虫歯レベル「C1」は、歯が変色して、小さな穴があいてしまった状態です。
黒や茶色に変色しているのですが、まだ歯の表面のエナメル質が浸食されただけですので、痛みはありません。
時折つめたいものがしみて気が付く人もいます。
穴があいてしまった場合には自然治癒はまず難しいと言えます。
通院も数回で済み、比較的短期間で治療ができるので、早いうちに治療をしましょう。
治療方法としては、麻酔をして、虫歯になった部分を削り取り、詰め物(インレー)を作る為の型を取ります。
約1週間に出来上がった詰め物を入れて噛み合わせを調整します。
最近ではプラスチック素材の「コンポジットレジン」を詰めることもあり、使用している歯科医院も多く通院も1回で済みます。
・虫歯レベルが「C2」の場合
虫歯レベル「C2」は表面のエナメル質の下にある、象牙質まで浸食された状態です。
食事の際にしみて、食べる時に痛みを伴います。
治療法としては「C1」と同様に削って詰め物をするのですが、削る際にかなり痛みを感じますので、もちろん麻酔をして治療します。早めに治療を受けることが大切です。
・虫歯レベルが「C3」の場合
虫歯レベル「C3」は、虫歯が歯髄(歯の神経)にまで浸食している状態で、常に痛みを伴い日常生活が困難になる人もいます。
鎮痛剤が必要になり、とにかく早く治療をすることが大切です。
治療方法としては、虫歯を削った後に「リーマー」というツールを使用して、歯髄の中を掃除します。
その後薬剤を注入して被せ物をしますが、治療には長い時間と期間を必要とします。
例えば、大臼歯と言われる奥歯の場合、平均6〜7回かかります。
・虫歯レベルが「C4」の場合
虫歯レベル「C4」は、歯冠部分がほとんど浸食されて溶けてしまい、痛みも感じない状態です。
しかし放っておくと歯根まで浸食されて膿が出る程ににります。
この段階では、歯を残しての治療は困難です。
抜歯をした後にブリッジや入れ歯をするか、インプラントの選択をすることになります。
虫歯に悩んでいる人は、以上を参考に自分の虫歯の状態でどの程度の治療になるかを見て、これ以上進行しない様に一刻も早く治療を受けるのがおすすめです。