歯医者が怖い原因はなに?恐怖を感じる理由と対策
『子どものときの体験が原因?歯医者さんがトラウマに』
幼少時の歯の治療が原因で、「歯医者が怖い」「歯医者が嫌い」になってしまう方は多いと思います。たしかに昔の歯科医院では、「痛くても我慢して〜」みたいな感じがあったかもしれません。
しかし、現在では医療機器や治療技術も進歩していますので、昔ほど痛みを伴う治療は少なくなっております。
しかしながら、小さなお子様でどうしても歯科が怖くて治療が出来ない場合は、「笑気麻酔を使って治療をする」という選択肢もあります。笑気を吸うことで、半分眠った状態になり、その間に歯科治療をするわけです。これならば患者さま本人の感覚としては、「寝て起きたら治療が終わっている」という感じになります。
小さいころの怖い思い出がトラウマで、大人になってから歯科恐怖症になるよりも、笑気麻酔治療を受けるという考え方もアリかもしれません。残念ながら当院では笑気麻酔を行なっておりませんが、小児歯科専門で開業してらっしゃる歯科医院や大学病院で扱っていることが多いようです。
『痛いのが嫌い。痛くない治療方法を受けられる歯科医院の選び方と無痛治療の最新情報』
誰でも痛いのは苦手だと思います。歯科治療において、痛みのない治療を受けるためのポイントは麻酔です。虫歯の治療からインプラント治療に至るまで、どんな治療でも麻酔が効いていれば痛くありません。
「でも、麻酔の注射が痛いでしょ〜」と言われそうですが、今の注射針はかなり細くなっており、表面麻酔をしてから注射すれば、ほとんど痛みを感じません。ちなみに当院ではもっとも細い33Gの注射針を使用しています。 表面麻酔にもいろいろあり、子供用のジェルタイプは味がマイルドでありピリピリしないため、痛みに敏感な方は「表面麻酔は子供用でお願いします」と歯科医に相談してみてはいかがでしょうか。
麻酔の注射も電動麻酔注射器を備えている歯科医院が多くなってきました。痛みを抑えるため、麻酔液の注入速度をコンピュータが自動的にコントロールしてくれます。「アネジェクトⅡ」が最新で、もちろん当クリニックにも備えています。
しかし、下の奥歯などで虫歯が深かったりすると、どうしても麻酔が効きづらいこともあります。そんなときの治療法として「ドッグベストセメント」があります。これは虫歯を全部取りきらずに、虫歯菌を殺菌するためのセメントを入れて、その上に詰め物をする方法です。歯の神経の近くまで虫歯になってしまった場合に有効な治療法で、神経を取らずに済みます。ただし、すでに痛みが出ている歯など症状によっては使用できない場合もあります。
『歯医者さんがオススメする予防歯科。押さえておきたいお口のケア方法』
「定期的に歯のクリーニングをして虫歯予防」
治療が終わったら、もう二度と虫歯にならないように、予防していきたいものですね。
自分で歯みがきを頑張るのももちろんですが、毎日パーフェクトに磨くのはなかなか難しいでしょう。約4ヶ月に一度くらいのペースで、歯科医院で定期検診とクリーニングをオススメします。奥歯の歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目など、磨きづらい所についた歯垢や歯石を除去してもらうことで、虫歯と歯周病の予防になります。また、定期検診を受けることで虫歯の早期発見、早期治療にもつながります。
「酸と糖のコントロールで虫歯予防」
虫歯の原因と言われるミュータンス菌は、「糖」を分解して「酸」を産生します。
この「酸」が歯を溶かし、虫歯になるのです。
たとえば、甘いものを食べたあとは、キシリトールのガムやタブレットを食べると虫歯予防になります。それは、ミュータンス菌が「糖」ではなくキシリトールを分解します。その時、歯を溶かす「酸」が産生されないからです。
そう、歯を溶かすのは「酸」なのです。そのため炭酸飲料もあまり良くありません。できれば糖質オフの炭酸飲料にしたいところです。
「糖質」と「酸」、この2つのコントロールがポイントです。
「セルフケアで虫歯と歯周病の予防」
お口のケアとしては、食後30分以内の歯磨きが理想的ですが、なかなかそうもいかないこともあるでしょう。しかし、寝る前の歯磨きだけは必ずやっていただきたいものです。
寝ている間は唾液が減少し、お口の中の細菌が増える時間帯です。そのため、歯磨きしないで寝るとお口の中の細菌が15倍に増えると言われています。虫歯や歯周病のリスクが増してしまうのです。
なので、寝る前には最低5分間ブラッシングして、できればフロスも通していただき、最後にマウスウォッシュすれば完璧です!
疲れて早く寝たいときにはツラいところですが、頑張ってくださいね。
2.歯医者が怖いのは「歯科恐怖症」だから? 「歯科恐怖症」を克服するには
『大人になっても歯医者が怖い。「歯科恐怖症」とは?』
歯科医院に行くことを考えただけで極度の不安を感じて眠れなくなる、パニックを起こすなどの症状を「歯科恐怖症」と言います。
多くは過去の歯科治療の経験がトラウマになって発症すると言われています。歯科恐怖症の症状としては他にも、
・歯科に行くと思うと逃げ出したくなる
・診療中に大量の汗が出る
・診療中に震えてしまう
・吐き気、めまい、動悸がする
・過呼吸
などが挙げられます。
『歯科恐怖症でも大丈夫・安心して歯医者に通院できるようになる術』
一つ目は、東京医科歯科大学附属病院などの大規模な病院に導入されている「心療歯科」という専門外来を受診する方法です。
二つ目は、静脈内鎮静法や笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)などを使用している歯科医院を探して受診する方法です。静脈内鎮静法は、インプラントの手術の際に使われることもあり、患者さんがウトウトと眠っている間に治療を終わらせてしまうという方法です。
『安心して通院したい。歯科恐怖症を克服するための心得』
歯科恐怖症を我慢してムリに治療しようとすると、恐怖心がさらに増してしまいます。
まずは、歯科医に自分が歯科恐怖症であることを打ち明け、相談することです。「なぜ歯科医院が怖いのか」「原因は何なのか?削るときの音なのか?痛みなのか?」などを話し合ってみてください。その中で「どんな治療方法がベストなのか」「治療の手順はどんなものなのか」を事前に把握しておくことでイメージトレーニングができ、恐怖心を和らげることが出来るでしょう。
それでも怖い、という方は、「静脈内鎮静法」や「笑気麻酔」を使用しての治療法があります。先にも述べましたが、これらは患者さんがウトウト眠っている間に治療をするという方法です。残念ながら当院では扱っておりませんが、インターネットで検索すると、静脈内鎮静や笑気麻酔を導入している医院もありますので、一度問い合わせてみてもよいと思います。